私の出身地である
鳥取県と兵庫県の県境近くの集落に昔から伝わる諺があります。

村の入り口で怪我をした人のうわさが
坂の上では首が取れた話に変わる
」です。

人伝えに聞いた話が、広がっていくに連れて
内容が変わっていくことを示す諺なのですが、
首が取れる」ってかなり物騒な話ですよね?

由来については色々な説が残っています。

曰く、大昔は食糧難になることが多く、
集落全体で冬を越せそうにないようなときは
姥捨て山のようなことを行い、山に捨てられた老人は
首を吊ってしまうため、春に発見された時には
遺体が首が取れた状態で見つかることがあった
との話。

曰く、坂を上っていった先に罪人の処刑場があり、
打ち首で処刑して晒し首にしていたため、
文字通り「首が取れる」
との話が残っています。

実際話に聞いた坂は地元の人もあまり近づくことはありません。

私自身、山の散策を兼ねて
その場所に行ってみたことがあるんですが、
独特の雰囲気を感じる場所でした。

山歩きをすることが多くあり、
たいていの場所では野鳥や野生の動物をみる機会があります。

見られる機会は一瞬であることが多いため、
山の中では動くものが視界に入ったら
その方向に顔を向けて動物や鳥の種類を見分けるんですが、
先の場所では生き物を見かけませんでした

生えている植物も雑木林と変わりはないんですが、
いかんせん止まって探しても何も生き物がいませんでした。

その場で数分過ごしていたところ、妙な気配を感じました。
こう、何と言いますか首の当たりをじっと見られているような感覚です。

これ以上いると何か起きるかもしれない」と感じ、
私はその場を後にしました。

以上が「坂の上では首が取れる?」の実体験です。
あなたはこの話をどう思いますか?