しばてん』とは河童に似た生き物で、
身長は子供位の1mで、全身に毛が生えていて、
生息地は河川の縁のよしの生えている草むらとか
林の中と言われています。

『しばてん』に遭遇すると『相撲をとろう』といってきて、
相撲をとると異様に強い
と言われています。

目撃談が多いのは戦時中や戦後で、
護岸工事などが全くされていない時代
です。

その後河川の護岸工事が進み、
川岸がら自然が減り目撃談は無くなりました

目撃者はほとんどが小学生くらいの遊び盛りの子供で、
目撃時間は日暮れ時です。

特に戦時中に田舎に疎開してきた
子供たちが多く目撃
しています。

また親や、祖父母たちが川に遊びに行った
子どもを早く帰ってこさせるために、
日が暮れたら『しばてん』が出ると忠告していたこと
が、
子供たちの目撃に繋がっていると思われます。

川沿いに住む当時の子供の遊び場は、
手つかずの自然のままの川が多く、
朝から晩まで家に帰らず遊んでいました。

またこの時代は『かわうそ』も多く生息し、
夕暮れ時に川辺に現れ、時折2本足で立てることから、
『かわうそ』の見間違い説が一番信憑性があります

大人が子供を脅かして早く家に帰すための話ですが、
話を信じている子供が『かわうそ』を夕暮れ時に見ると
『しばてん』に見えてしまう
ものだと考えられます。

実際に子供時代に目撃した人たちに、
高齢になった頃話を聞くと、
あれは今考えるとかわうそ』だったと言います。
『かわうそ』は高知県では新荘川での目撃が最後です。

この『しばてん』は今では昔話やお年寄りが
孫に伝える話などで語り継がれるくらいになってしまいました。