宮城県塩竈市にある鹽竈神社の末社である
御釜神社の境内に祀られている四つの神竈は、
祭神の鹽土老翁神(シオツチノオジカミ)が
この地の人に製塩技術を教える時に用いた釜とされている。

この四つの神竃の中に湛えられている水は、
干ばつでも絶対に干上がらない
という。

干ばつでも水が干上がらない神竈は
大昔は占いにも用いられていて、
竈の水の変色は吉事か凶事が起こる前兆と言われて畏怖されていた。

神社の記録によると、寛永13年(1636年)2月上旬の
伊達政宗が病没する前にも色が変わったらしい。
(政宗は同年の5月に亡くなり、死後にまた澄んだ水に戻ったのだそう)

最近の話では、東日本大震災が起きた時も
この竃の水は震災を知らせるかのように変色
し、
発災後は神竃の中の水は干上がる事はなく
今も満々と澄んだ水をその神竃の中に湛えている。

また、同神社境内の小池にある鹽土老翁神が
製塩方法を人に教えた際に、
塩を運ばせた牛が石と化した伝説がある
「牛石(うしいし)」という霊石は、
信じる家には疫病を入れず人の手足の煩いを除き、
牛馬の病を癒す
と伝えられている。

境内の小池の水が澄んでいれば、
牛石の背中を目のあたりにできる

牛石がある小池が柵で囲われているのは、
参拝者の転落防止以外には
牛石に対して知らずに不浄を為すと牛石が祟るので、
知らない間に牛石の祟りに触れないよう柵で囲っているからだ」と言われている。

普通に参拝するだけでは祟りに触れないので、
興味を持った人は安心してご参拝頂きたい。