古墳群が並ぶ宮崎県西都には、
九州最大級の前方後円墳があり宮内庁が管理する陵墓もある。

陵墓とは天皇一族が埋葬されている可能性が十分に考えられると
宮内庁が指定した古墳のことで、その陵墓に埋葬されているのは
西都の土地から天皇の奥さんとして都に迎え入れられた
木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)という人物である。

天皇の奥さんになれば地元にこんなにもたくさんの
古墳ができるものかと感心するものだ。

この木花咲耶姫だが、
じつは竹取物語のかぐや姫ではないかというのだ。

竹取物語とはかぐや姫の話で有名である。
かぐや姫はじつは月にかえったのではなく、
西都にかえったのかもしれないのだ。

美しい娘が言い寄ってくる男達にあれこれ無理難題の宝を
探し求めさせにいくのである。

しまいには戦争になりかぐや姫はその渦中月へ帰るのであるが。
もしかしたら、かぐや姫こと木花咲耶姫は月にではなく
西都にかえったのかもしれない。なるほど、たしかにうなずける話だ。

なぜならば、何故宮中でずっと暮らさなかったのだろう
という疑念が有るからだ。西都に帰ってくることはないはずである。

年を召せばなおさらのことだ。
あまり遠くへ歩くだけの力と体力は残っていない。

だから、もしかしたら天皇に言い寄られ
確かに契りを交わした木花咲耶姫は、
しばらくは宮中にいたのだが若いうちに
西都にもどってきたのかもしれない。

そんな木花咲耶姫の眠る西都原古墳群
春は桜と黄色いコノハナが、夏はひまわりが、
秋はコスモスが咲き誇るきれいな場所である。

木花咲耶姫は宮中のドロドロした人間関係よりも、
自然を愛していたのかもしれない。