宮城県白石市には現在、
白鳥川と改名された川があります。
改名される前は「児捨川」という名前でした。
白石市はこけしの名産地でもあります。
こけしの名前の由来は「子消し」です。
昔、貧しい農民が多く住んでいた時代に
子どもを生んでも育てられなくて、
泣く泣く生まれたばかりの赤児を
杵と臼で殺して遺体を川へ捨てていた。
こけしはその捨てられた子どもの身代わりとして
杵で作ったものなのだ。という伝説が宮城県にあると
高校生の頃にクラスメートから聞いたことがありました。
30年以上前の話です。
話しをしだした本人も途中で辛そうな表情で
「わたしこけし嫌いなんだ、その伝説を思い出してしまって気持ちが凹むから。」
と手で顔を覆っていました。
高校生の時は、その伝説の土地はどこなのかわかりませんでした。
宮城県は他にもこけしの名産地の地方があちこちにあります。
その地方地方の現在の様子を見てみても、
正直裕福とは言いがたいのは確かです。
白石市はそのこけしの伝説の土地のひとつなのです。
白石市は町民が縄である地域を取り囲む祭りを
ゴールデンウィーク初日頃に行います。
「稚児祭り」と称しての祭りです。
のし紙をつけた細い縄で、
街の中心部の電柱を取り囲んで縛っていきます。
そう、まるで「結界」を張るかのような行為です。
その「結界」が張られた後には穏やかに晴れ渡っていた空が曇りだし、
初夏だというのに空気がヒンヤリしてきて寒くなっていきます。
何のためにそのような祭りをするのか、
白石市に住んでいましたが理由はわかりません。
やはり、霊的なものをなにか封じ込めている
のではないかと思われます。
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