砂村の怨霊とは、東京都江東区
砂町地域に残る言い伝えです。

かぼちゃの産地として知られていた砂町地域
(かつては砂村と呼ばれていた)に表れるおばけです。

砂村の怨霊には、ハロウィンの
ジャックオーランタンのようにかぼちゃの頭に顔があります。

そして、手や足はかぼちゃの蔦が絡まりあってできています。

その蔦の手で、かぼちゃの実でできた
頭を重そうに抱えて歩いているのです。

砂村の怨霊は、江戸時代に描かれた
怪談百物語のすごろくにも登場しています。

もしかすると、当時は江戸全体でも
知名度が高いおばけだったのかもしれません。

日本古来から伝わる怨霊やおばけのイメージとは一線を画した
斬新な出で立ちに目がひかれます。

西洋からハロウィンの文化が入る前から存在しているのに、
ジャックオーランタンそっくりな出で立ちで、
今も砂町に語り継がれている不気味な存在です。

砂村の怨霊は、夜な夜なあらわれては
人々を驚かせる怨霊のようですが、
実際にどのような行動を取るのかが、
現存している資料や目撃談が少なく確認できていません。

数はあまりありませんが、インターネットでも
砂村の怨霊について記載されている記事がいくつかあるので、
地元民であれば是非、一度見ていただきたいおばけです。

まれに、東京都江東区内の資料館などで
江戸時代当時に描かれた砂村の怨霊の現物資料が
展示されることもあります。

砂村の怨霊に興味を持たれた方は
足を運んでみるのも良いと思います。