私は東京に住む大学生です。
大学でできた友人が演劇サークルに所属しているのですが、
彼女たちが年2、3回行う公演でいつも使っている
劇場の都市伝説(というか怪談)です。
その劇場は大学の構内にある
いわゆる多目的ホールらしいのですが、とても天井が高く、
その分舞台セットも高さがあって迫力がありました。
友人曰く2階の天井部分(3階の床部分)に
明かりを吊り下げているそうで、
そのために2階の天井は完全にはふさいでいなくて、
機械を吊り下げたり調整するための隙間が作られている
ということでした。
お察しの通り、その隙間から落ちたら死にます。
作業をする人は命綱をつけているので
ほとんど事故が起こったことはないそうですが、
昔死人が出たらしいという話がサークル内で伝わっています。
それがこの「小屋付きさん」です。
「小屋付きさん」というのは、
もともと劇場にいる管理人さんのような人らしいのですが、
死んだ人の名前が「佐藤さん」だとか「鈴木さん」だとか、
とにかくわからなくなってしまったため、
芝居小屋で死んでしまって今でもずっといる人ということで
「小屋付きさん」と呼ぶようにしたそうです。
「小屋付きさん」は別に何か悪さをするわけではありません。
ただ友人が言うことには(彼女も体験したらしいです)、
誰も入っていないはずなのにトイレの水が突然流れたり、
3階部分で作業するときに声掛けをしていたら
誰もいないところから返事があったり。
トイレの水が流れるのは大抵男子トイレなので
「小屋付きさん」も男の人だろうと友人は言ってました。
でも時々女子トイレの水も流れるそうです。
何をしてるんでしょうね。
私の友人が怖い話に強いせいか
「小屋付きさん」も笑い話として聞かせてくれました。
そのため怖くはないかもしれませんが、
今度観劇するときは小屋付きさんも一緒にいるかもしれないと思うと、
やっぱり少し怖いです。
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