私の通っていた宮城県にある小学校の側に、
与兵衛沼という大きな沼がありました。
以前は殺人事件が起きたとか、
近くの病院の人が身投げしたとかいう噂のある沼です。
与兵衛沼の周りは森があって、
夏場の日中でもどこか薄暗い雰囲気があります。
学校からは当然子どもたちだけでの侵入は禁止されていましたが、
みんな、よくこっそり入り込んで釣りの真似事をしたり、
沼のどこかにいるという主の亀を探したりしました。
この与兵衛沼の近くに、
ぽっかりと口を開けている地下道がありました。
この地下道、今は改装されてとてもきれいなのですが、
以前は日中ですら薄暗く、どこか沼と同じ雰囲気がありました。
季節によっては沼からにおいが流れ込んできて、
生臭かったのをよく覚えています。
この地下道から、夜中に何か、
人間ぐらいの大きさの生き物が出てくる、という噂がありました。
人間ぐらいの大きさの何かが、地下道から登ってきて、
沼へと消えていくという噂です。
また、その逆に、沼から出てきた人間ぐらいの大きさの生き物が、
その地下道の奥へと消えていくという話も聞きました。
実際、この地下道を覗きこんだ時に、
地下へと続く階段の中央部分が
しっとりと濡れていることもよくありました。
これは沼からその何かが帰ってきた痕だったんでしょうか。
子どもによっては、
沼の主である亀があの地下道の奥に住んでいるんだ!
などと言っていましたが、あの大きさの亀がいるならば、
泳いでいるところを姿を見られてもおかしくないはずです。
子どもたちの噂のような都市伝説ですが、
結局何だったのか未だにわからないまま、
今の子どもたちにも語り継がれているようです。
2023年7月5日 at 2:51 PM
いや、本当に枡江の卒業生ですか?地下道は小学生用の登下校用で学校敷地内に入るためのものなので、夕方過ぎには施錠されますよ。何十年も前から。
与平沼はフナ釣りには有名なスポットです。
ただ周辺の森で首吊りが何件かあったのは事実です。
水面に張った氷が割れて何人も亡くなった話もありますが、明治以前らしいので眉唾です。