神奈川県茅ヶ崎市の海岸沖合1.6kmの場所に
先端の尖った三角形の岩の島があります。

烏帽子の形をしているので烏帽子(えぼし)岩と呼ばれていますが、
別名:姥岩とも言われています。

姥岩の伝説としては、昔、鎌倉の長者の一人娘がいまして、
その娘が大きな鷹のような鳥にさらわれてしまいました。

娘には姥がいたのですが、あわてて鳥を追いかけていくと、
その鳥は海に出て沖にある岩の上に娘を置いてきてしまいました。

姥は娘を大変かわいがっていたので、
ひどく悲しみ、なんとかして助けようと考えました。

姥は船をもっていなかったので、知人に助けを求めたのですが、
この時、風が吹き、海は荒れ、あられが降ってきていて、
とても船を出せる天候ではありませんでした。

誰一人として姥に協力するものがいません。

沖合の小さな岩島に残された娘が、
いつ波にのまれるかもわからない状況だったため、
姥は一人で娘を助けることを決意し、荒れ狂う海に飛び込みました。

姥は一心不乱に泳ぎましたが、波がひどく、なかなか思うように進まず、
ついに力尽き、波に呑まれ、その姿を消してしまいました。

その姥を弔うため、姥岩と呼ばれるようになりました

また、娘も行方不明になっており、
助けに来て波にのまれてしまった姥を見て、
海に飛び込み、人魚になった、という話もあります。

あと、夜釣りをしていた人が、
月明かりに烏帽子岩の上に2つの人の様な黒い影を見た
という話とキラキラ光る物体を見たという話があります。