旅行で沖縄に行ったのに天気は曇りと雨で、
南国の色鮮やかな沖縄を期待していただけに、
灰色の景色がとても重かったです。

海岸に近い通りを歩いていた時に、
数メートル先を犬ぐらいの大きさの甲羅に覆われた、
カニに似た謎の生き物
が歩いていて、
全身に鳥肌が立って急いで近くのお店に逃げ込みました。

この時に私が目撃した生き物がヤシガニで、
ハサミでヤシの実の堅い皮をやぶるくらいに力が強く
土を掘ってそこを住処にして日中はそこにいるのですが、
雨などで気温が下がった時には移動する姿を見ることができると、
逃げ込んだお店の人に教えて貰いました。

ヤシガニの寿命はだいたい50年で、
名前からヤシの実を食べるように思いますが実は雑食で、
時には家庭から出る残飯を漁る姿を目撃することがあるようです。

ヤシガニは亜熱帯地方に広く生息していて、
日本では沖縄が主な生息地なのですが、
沖縄のヤシガニにはあるウワサがあります。

墓地の近くに住むヤシガニが特別大きく育つのは、
ヤシガニは腐った肉も平気で食べる生き物で、
ハサミを使って墓をほってそこに埋められた死体を食べているから

昭和初期の政府統計によると、
沖縄の火葬率1.3%は全国ワースト一位で、
土葬の風習が根強い地域でした。

沖縄の本土復帰で急速に火葬化が進むようになるまでは、
遺体は土葬で埋葬されるのがあたりまえでした。

ヤシガニからみたら住むのにちょうどいい場所に、
ごちそうが用意されているような状態なのではないでしょうか。

残飯をあさり、
時には動物の死肉を食べるヤシガニです、
埋められた死体を食べたヤシガニがいても不思議はありません

沖縄といえばアメリカ軍に攻めこまれ、
多くの戦死者が出た場所です。

50年は生きる長生きなヤシガニの中には、
その時の戦死者を食べたヤシガニ
まだ生きているかもしれません。