長野県 都市伝説 大鹿村の七不思議と心霊噂

以下は、読者から寄せられた投稿に基づく、長野県大鹿村に伝わる『大鹿村の七不思議』の紹介である。長野の山間に位置する大鹿村は、日本アルプスに抱かれた信州で二番目に奥深い村とされている。この村は、四季折々に変化する雄大な自然に囲まれた美しい村落であり、古くから不思議な伝承が数多く語り継がれてきた。さらに、七不思議とは別に、村の歴史や自然に根ざした心霊に関する噂も存在し、訪れる者に神秘と畏怖の念を抱かせる。

四季で装いを変える長野の山間にある『大鹿村』は、
日本アルプスにある信州で二番目に山奥にある村で、
大鹿村には『大鹿村の七不思議』が伝えられています。

大鹿村の七不思議

1:あくなしワラビ

山菜はアク取りが面倒ですが、
この辺りで採れるワラビはその必要がありません。

地中に含まれる豊富な鉄分が影響していると考えられていて、
大鹿村辺りで採れるワラビはすぐに料理に使えます

2:ネコのノミ

大鹿村で生まれたネコには、
ノミが付かない
と言われています。

大鹿村は場所によっては雪に閉ざされることもある場所だから、
ノミが少ないという話かと思ったのですが、
よその土地に行ってもなぜかノミが付かないそうです。

3:八つ鹿

猟師が8頭の鹿の群れを見つけて、
その内の1頭を撃って持ち帰りました。

翌日、
鹿の群れを見つけた場所に行くと、
同じように鹿が8頭そこにいたという言い伝えです。

4:塩の湯

昔は塩が貴重品で、
山奥にある大鹿村ではとても困っていました。

そこへ全国を旅していた弘法大師が訪れ、
持っていた杖を地面に突き立てると、
そこから塩の湯が湧き出てきます。

海から造られる塩と比べて、
サラリとした柔らかい味が特徴で。

一時製塩が途絶えていたことから、
幻の塩」と呼ばれています。

5:大地の膳椀

客寄せのあるときに、
池に膳椀が何人前足りないので貸してくださいと頼むと、
池のほとりに人数分の膳椀が用意されて居たという伝説です。

ある時、
借りていた椀のひとつを壊してしまい、
それ以来いくら頼んでも膳椀が用意されることはないそうです。

6:夜泣き松

樹齢700年の立派な赤松で、
夜泣きの激しい赤子の枕元に、
この赤松の枝を置くと夜泣きが止むと言い伝えられています

駿木城の美祢姫が産んだ子供が夜泣きがひどく、
弱った美祢姫が観音様にお祈りした晩の夢で、
この赤松の事を告げられたという言い伝えから『夜泣き松』と呼ばれています。

7:逆さ銀杏

樹齢900年をこえると考えられる巨大な古木で、
弘法大師が地面に挿したイチョウの杖が根をはったと伝えられています。

地面に向かって垂れ下がる幾つもの房が特徴で、
枝から垂れ下がってくる乳状の樹皮を煎じて飲むと、
乳の出がよくなると言われています。

大鹿村は雄大な自然に囲まれた美しい村落というだけではなく、
いくつもの不思議にも囲まれた村落
でもあります。

大鹿村の七不思議が古くから語り継がれる一方で、村の深い山々と歴史に根差した心霊に関する噂もまた、人々の間で囁かれている。これらの話は、村の神秘的な雰囲気をさらに際立たせ、夜の山道を歩く者に不思議な緊張感を与えるものだ。以下に、村に伝わる代表的な心霊噂を挙げる。

大鹿村にまつわる心霊噂

山の旅人の囁き

ワラビが豊富に採れる山の一角では、かつて道に迷った旅人が命を落としたとされている。夜になると、その霊が彷徨い、山菜採りに訪れた者に「帰れ…」と囁く声が聞こえると伝えられる。村人たちは、日没後にこの山に入ることを避ける習慣がある。

白い猫の守護霊

大鹿村のネコにノミが付かないという不思議に関連して、村を守る白い猫の霊の存在が語られている。かつて村の神社で大切にされていた猫が死後、村のネコたちを見守っているとされ、夜の山道で白い猫の影が現れることがある。この影は、村に害をなす者を遠ざけるとされている。

八つ鹿の影

八つ鹿の伝説にまつわる話として、鹿を撃った猟師の家では、夜中に蹄の音が響き、窓の外に鹿の影が揺れるとされる。この現象は、群れの数を保とうとする鹿の霊によるものだと考えられ、村人たちはむやみに鹿を狩ることを控えるようになった。

塩の湯の監視者

塩の湯の周辺では、夜に弘法大師の姿をした影が現れるとされている。この影は、塩の湯を汚す者や不当に使う者に警告を発し、湯を大切に守るよう促していると伝えられる。過去には、湯を乱雑に扱った商人が突然病に倒れたという記録も残されている。

池の椀の怨念

大地の膳椀の伝説に関連して、壊された椀に宿る怨念の話が伝えられている。池の近くで夜に椀の数を数える声が聞こえ、誤って池に物を落とすと、冷たい手が足を掴む感覚に襲われるとされる。村人たちはこの池に敬意を払い、夜の訪問を避けている。

夜泣き松の響き

夜泣き松の周辺では、赤子の泣き声に似た音が夜に響くとされている。この音は、美祢姫の子の霊が松に宿り、母を求める声だと伝えられる。村人たちは、この声を聞いた後、松の枝を持ち帰り、子育ての安寧を祈る習慣を持っている。

逆さ銀杏の幻影

逆さ銀杏の古木の周辺では、夜に乳を求める赤子の幻影が現れるとされている。この幻影は、樹皮を煎じた薬を求めて彷徨う母子の霊とされ、木に祈りを捧げることで霊が鎮まると考えられている。村人たちはこの木を神聖なものとして大切に守っている。

大鹿村は、雄大な自然に囲まれた美しい村落であるだけでなく、数々の不思議な伝承と心霊の噂に彩られた神秘の地でもある。これらの物語は、村の歴史と自然が織りなす独特の雰囲気を今に伝え、訪れる者を魅了し続けている。