徳島県には昔、たぬきが、沢山住んでいました。
たぬきたちは、不思議な神通力を持っていて、
人間の言葉も理解することができました。
また、きつねも沢山いました。
きつねは、たぬきよりも神様に近く、
魔力も強いと考えられていました。
たぬきが変化して人間を騙すのはイタズラやおふざけが目的でした。
一方きつねが人の姿で現れるときは、
なにか重要なお告げを神様からいただいて、伝えにくる時でした。
カチカチ山という昔話があります。
そこでたぬきは背中にわさびを塗りたくられ、
船で沈められ殺されるという悲惨な最期をむかえます。
たぬきは、神通力を持つけれど、どこか間抜けでお馬鹿な存在でした。
ジブリ映画に『平成たぬき合戦ぽんぽこ』という作品があります。
これも、徳島県のたぬき伝説を元にしているようです。
たぬきたちの変化が楽しい作品ですが、
最期にたぬきたちは住処を追われてしまいます。
徳島県でも、たぬきは農作物を荒らす害獣だったようです。
沢山のたぬきぐ昔、罠にかかって殺されました。
また、たぬき汁にして食べられたたぬきもいました。
たぬきたちは、仲間の死体をみて悲しむだけの知能があったといいます。
仲間が無残に殺されるとそれを祀り、そこから新たな神通力を得ました。
徳島県で有名な阿波踊りの中には、毎年何人かのたぬきも混ざり込んでいます。
大騒ぎが好きなたぬきは、人が集まるところにはいつも参加しています。
しかし、知能が少し足りない彼らが参加すると、
なにかしらのトラブルが起きるようです。
そして、必ず晴れているのに小雨が降ってくるそうです。
それは、たぬきの降らせる雨だと言われています。
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