エツはカタクチイワシの一種で,「斉魚」と書きます。
成魚で30~40㎝になり,ペーパーナイフのような
細長い形をした魚です。

福岡県佐賀県にまたがる筑後川に生息し絶滅危惧II類(VU)
(環境省レッドリスト)に指定されている
大変珍しい魚で日本では有明海湾奥部のみに生息し、
産卵のために筑後川などの河川を遡ります。

福岡県、佐賀県の筑後川下流域に伝わる
この珍魚に纏わる伝説があり、その一つは、弘法大師(空海)説で、
「むかし、一人の僧侶が筑後川を渡る際、
渡し舟の船頭に払うお金がなかったので、
近くに生えていたヨシの葉を取り、それを川に浮かべたところ、
たちまち魚(エツ)に変わった。(鉄橋展望公園にある筑後川の生物の説明より)」

二つ目は、徐福説
「仙薬を求めて佐賀県の筑後川を上って金立山に向かう途中で
一行が上陸した場所(佐賀県佐賀市諸富町寺井津)は
一面の葦(アシ)原で,それを手でかき分けながら進みました。
そのため片方の葉だけが落ちてしまったそうです。
現在もこの一帯には片方にしか葉をつけないアシが生えています。
この時落ちた葉は,[エツ]という魚になったとも言われています。」