姫神祭り徳島県南部の漁業の町・海部郡牟岐町で、
無人島の牟岐大島にある奇岩「姫神」
海上安全や豊漁を祈願する祭りで、毎年夏に営まれています。

ユニークなところは男性のシンボルをかたどった
長さ3メートルの巨大な御神体が町を練り歩いたあと、
船に乗って約8キロ先の牟岐大島まで海上パレードするところ。

御神体姫神神社のもので、
男性自身の皮をかぶった部分を茶色、
皮から出た先端部を赤く着色しており、
極めてリアルな仕上がり

それを男性の氏子らが真剣な表情で担いで
町内を成り歩く様子はちょっと爆笑ものです。

ちなみに氏子たちの揃いの衣装にも、
背中に勃起した男性のシンボルが描かれています。

牟岐町によると、こんないわれがあるそうです。

大昔に土佐(今の高知県)の国司が婚約者の姫を置いたまま、
2年間の期限で京の都に赴任しました。

しかし、期限を過ぎても国司が戻らなかった
のを心配した姫は、都に迎えに行きました。

そのとき、牟岐大島の辺りで嵐になり、
「女性を乗船させたので海の神様が怒った」として
姫は島に下ろされてしまいます。

船がそのまま出航してしまったため、
姫は悲しみに打ちひしがれ、身を投げて自殺しました。

すると、自殺した場所に男性のシンボルと
そっくりの奇岩が立ち上がり、船員たちは姫の霊を慰めるため、
そこに祠を建てたというものです。

もっともらしい話ではあるのですが、
どうやら真相は夏の観光客を増やそうと、
地元の商工会員らが昭和30年代に捏造した話だともいわれています。

男性のシンボルが町を練り歩いて海上パレードすれば、
少しは変な祭りだとして話題になるでしょう。

でも、この祭りを目当てに遠くからやってくる
観光客は少ないようです。

真実はどうだか分かりませんが、
観光客目当てだったとしたら、
目論見は成功していないことになりますね。