ネットで『呪い』と検索すると、
呪いの代行業者が出てくる時代です。
呪いが手軽になる一方で、
新しい呪いも生まれているようです。
突然ラップ音が聞こえたり、
人の気配を感じるようになったら、
隣の部屋で呪いの儀式が行われているのかもしれません。
呪いの解き方を求めるつぶやきから、
この話は始まります。
一人暮らしをしていたAさんが、
酒に酔って公園で寝てしまい、
熱中症で亡くなってしまいました。
つぶやきの主は、
部屋の遺品整理業務でAさんの部屋に訪れたのですが。
部屋の四隅には透明な玉をのせたカラーボックスが置かれ、
鬼門の方角には誰かの飲み会の写真が貼られていて、
普通の部屋とは雰囲気が違います。
写真の裏には筆のような筆跡で、
『ネムレル』と書かれています。
Aさんの部屋にやってきた男女7~8人のグループによって、
Aさんが彼らに呪いの儀式をおこなっていた事が告げられます。
Aさんと彼らの間で口論になり、
「呪ってやる」とAさんにいわれてから、
自分たちのまわりで、
病気や怪我といった不運な出来事が続いている。
Aさんしかその方法を知らなくて、
部屋の物を動かすと呪いは解けなくなると彼らは言います。
つぶやき主から無事解決したことがつぶやかれ、
この件はあっさりと解決します。
Aさんが亡くなったことで、
災いが起こらなくなったのです。
Aさんの遺品は既に整理され、
Aさんのおこなった呪いに関する手がかりは失われ。
古い呪いが蘇ったのか、
Aさんが独自に創りだした呪いだったのか。
『ネムレル』という言葉には、
どんな意味があったのでしょうか。
「ネム」は睨むの古い言い方なので、
写真を睨む事で呪える仕組みが部屋に出来ていたのでしょうか。
『ネムレル』は謎だけを残して、
終わることになります。
ネットで地方の風習も探しやすくなっています。
今こうしている間にも、
隣の部屋で新しい呪いが生まれているかも知れません。
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