装飾品は世界のどの民族も貴金属を身に付けているのですが、
日本においては奈良時代までは勾玉などを用いた物を使用していたそうです。
ですが、それ以降明治時代になるまで1000年以上の長い間、
装飾品は忽然と形を消してしまいました。
何故その様になってしまったかは未だに不明になっていますが、
所説あり一つは聖徳太子が定めた冠位十二階で
服の質と色で位が表されているので装飾具を付け無くなったと言う説と、
二つ目は火葬普及説で土葬から火葬になり、
死後に対する考え方の変化が装飾具の文化に影響したと言う説があります。
服装で位を能わすと言う物は世界中にありますので、
動機づけとしてはやや弱いですし
貴金属は王族以外にも身に付けていたので、
それは違うのではと思われます。
真珠や金銀など装飾品になるようなものは沢山ありましたし、
それを加工する技術もあったのに
それを身に着けようという考えは、無かったようです。
江戸時代に海外から来た外国人も
非常に不思議がっていたようですが、
現代人の私たちから持っても謎ですので、
当初は王朝や武家などが何かしらの理由があって、
身に付けるのを禁止にして、それが数百年経って
そもそも身に付けると言う風潮すら無くなってしまったのかもしれません。
ネックレスやイヤリングや指輪を一般庶民だけでなく、
身分の高い者ですら付けないというのは、
日本がいかに特殊な国なのかと言うのを改めて思い知る事になりましたね。
日本のミステリーは沢山ありますが、
その中でも装飾品がずっと存在していなかったと言うのは本当に謎です。
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