私は病院で勤務しています。

お盆の時期になると、
毎年、病院で奇怪な現象が起きます。

病院は人が亡くなるところです。

病気で亡くなる方もいれば、
突然の事故でなくなる方もいます。

病室には、死を目前にした人を、
入院させる4人部屋があります。

そこは、終末期医療と言われ、手をつくせない人や、
身寄りのないような方が、その４人部屋で亡くなることが多いのです。

８月の暑いお盆の時期、
私たちの病院は看護師２名で夜勤業務を行っていました。

点滴や処置、記録など、めまぐるしく業務を終え、
1：00に一人の先輩看護師が仮眠休憩に入りました。

その間は１人で病棟における患者さんの対応をしなければなりません。

夏休みやお盆の関係もあり、この日は数名の患者さんが、
家族と一緒に外泊に出かけていましたので、
普段の業務より、少し余裕もあり、病棟全体の巡回を終えて、
ナースステーションに戻って記録をしていました。

夜中の２時を過ぎたあたりでしょうか、ナースコールがなりました。

夜間のナースコールは電話での対応ではなく、
直接患者さんのお部屋に行き、対応することが規則となっています。

その為、ナースコールがどこからなったか確認すると、
誰も入院しているはずのない、４人部屋からでした。

はじめはおかしいな、ほかの患者さんが
間違えて部屋に入ったのかなと思って、巡回に行きました。

でも部屋をのぞいても誰もいないのです。

いたずらと思い、ナースステーションにもどると、
またナースコールがなりました。

再度、４人部屋をのぞきに行くと、
誰もいない部屋のベッドのカーテンが半分閉じられていました。

恐る恐るライトを持ち確認すると、やはり誰もいませんでした。
ナースステーションに戻ると、またナースコールがなりました。

恐怖を感じたので、もう一人の看護師を起こそうと思いましたが、
少し待てば、仮眠より帰ってくる時間であった為、
部屋にいくのが怖かったので、電話対応しました。

すると、誰もいない部屋なのに電話ごしに「死にたくなかった」と。
それ以来、私はこの時期には夜勤に入ってません。

他の先輩にも同様の体験をした方がいました。
本当に怖い体験でした。