これは数年前に実際に体験した出来事です。
私は祖父が亡くなってから
祖父の家で祖母と二人で住んでいます。
祖母は高齢ながら二階に部屋があり
私の部屋は一階にあります。
しかし着替えや風呂場は二階にあります。
それは数年前の夏のこと、
いつものように汗をかいたので
着替えようと二階に上がった時のことです。
二階に上がった瞬間に祖母が
「あれ?アンタさっき二階に上がってきて
部屋に入らんかった?」
というのです。
始めは祖母の勘違いと思ったので
その時は気にも止めず
「いや、上がって来てないし気のせいやろ?」
との会話で終わりました。
しかし、それから2日後に
また二階に上がると祖母が
「あれ?アンタ何でさっきと服装が違うん?」
との発言がありました。
「え?」
何のことかさっぱり分からず
祖母が健忘を起こしたのだと思いました。
しかし、祖母の話を詳しく聞いていると
全身に鳥肌が立ちました。
「さっき上がってきて風呂に入って
着替えて降りて行ったのに
何でまた服装が違うん?
そういえば着替えたかと思ったら冬服で、
おかしいと思ったんよ!」と言うのです。
二階に上がってないし季節は夏、
しかも猛暑のこの日に
わざわざ冬服に着替えるなんて有り得ません。
祖母に着ていた冬服は
どんな物だったか聞いてみると
「そういえば見たことない服だったな…」とのこと。
決定的だったのは
風呂に明らかに入った痕跡があったこと、
着ていた覚えのない服が
脱衣場に脱ぎ捨てられていたこと。
一体、祖母が見た私は何者だったのでしょうか?
コメントを残す