私たち家族が実際に経験した話です。
私たち家族は、子供の進学のために
奄美大島に行ったんです。ホテルに泊まった私たちは、
レンタカーを借りて進学先の学校へと
向かうことにしました。レンタカーは何度か借りていて、
その学校に向かうのも数度目のことでした。そのときも変わらず、
目的地を学校の名前で入力して出発。出発して少し、違和感を覚えました。
「あれ?いつもこの道だったっけ?」と、
ハンドルを握る旦那と話しながら。それでもナビは、目的地を学校と示したまま
案内を続けてくれます。「とりあえず、もしかしたらいつもと違うルートで
行けるかもしれないし、このまま行ってみよう」と、
進んだんです。それでも、行けども行けども
なんか反対方向に進んでる気がして、
胸がざわざわしました。細道を入り、住宅街を抜け、またさらに細道に入る。
この繰り返しをしているうちに、やっと確信したんです。「おかしい」って。
車が一台しか通れない細道に入ったとき、
なんとなく前方を見てみました。そしたら、行き止まりになってるんです。
駐車場で終わりだったんです。「目的地周辺です」とナビが言う。
「いや、ここ駐車場でしょ」と、
車内で突っ込みを入れる私たち。少し車を進めると、
「目的地に着きました」とナビ。そこは、墓地でした。
「誰か乗ってたんだね。たどり着けたんだね、きっと」
そう会話した直後、
カーナビはいつもの学校に向けての案内を始めました。「目的地は後ろ方向しばらく進みます」と。
実はその日、
時間的にだいぶ余裕をもって行動していたんです。いつも、ちょうどいいくらいに着くように
計算して行動をしているのに。なんとなく、
「今日はせっかくだし早めに動こうか」ってことで。今思えば、その時から誰かを乗せることになってたのかな、
と思います。


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