私が中学校時代にいとこの男の子から聞いた話です。

いとこの通っていた学校では毎年、
夏になるとクラスの林間学校で訪れる
キャンプ場がある
とのこと。

いとこもその林間学校に参加して
夏の思い出を作ったらしい
んですが
以前、同じ学校の先輩からキャンプ場にまつわる
こわい話を聞かされていたそう
です。

それはそのキャンプ場で昔、
殺人事件があった
というものでした。

話としてはいかにもベタなので、
きっと誰かが吹聴したたちの悪いネタだろうと
たかをくくっていてたのですが、
その現場の付近にテントを立てて寝ると
必ず悪い夢をみると聞かされていたそう
なのです。

私のいとこはクラスの中でも目立つような
わりとヤンチャなタイプの男子だったので、
その時もびびったらカッコ悪いとばかりに
わざわざいわくつきの場所にテントを張ったらしいのです。

同じ班の男子は怖がって
別の班のテントに入れてもらったり、
仕方なく付き合って一緒に寝る男子もいたりしたそうで、
結局3-4人のメンバーがテントに残ったのですが、
やはり怖くてなかなか眠れません。

先生の見回りが来るので仕方なく目をつぶり、
いとこもいつの間にか眠ってしまったのですが、
その時に恐ろしい夢を見たようなのです。

刃物を持った男に追い詰められ、
テントの中に隠れていると外からその刃物がズバッと
自分めがけて飛んで来た
というのです。

ビックリして飛び起き、
クラスメイトも一緒に目を覚ましました。

結局、その夢のせいであまり寝られず
林間学校は終わりました。

次の年に後輩も学年も同じキャンプ場を利用し、
いとこの部活の後輩も全く同じ場所で似たような夢を見た

と聞かされて鳥肌が立ったそうです。

殺人の噂は結局、真偽のほどは分からず、今も謎のままです。