これは私が実際に体験した怖い話です。
ちょうど10年ほど前にフリーターでフラフラしていた私は
派遣の仕事をするために愛知県岡崎市に住んでいました。当時お付き合いしていた彼氏と一緒に
会社が用意してくれたアパートに住んでいた私。毎日朝から晩までせっせと働いていました。
そんなある日、朝起きるとどうにも体調が優れず、
私は仕事を休んでアパートで一人で寝ている事になりました。熱に浮かされながらも目を覚ましたりしながら
横になっていると玄関の方で扉が開く音がしました。薄目を開けて時計を確認すると午後15時ちょっと過ぎ。
「あ、彼氏クン帰ってきたのかな?」と思った瞬間
背筋が凍りつきました。そんなはずはありません。
彼氏が仕事を終えるのは午後17時です。仮に私の事が心配だったとしても、
そんな事で早退してくるわけがありません。音が聞こえたあとはダイニングキッチンを
歩き回る音が聞こえて来ます。当時住んでいたアパートの間取りは2DKでした。
ひたすら寝たフリをしながら耳を済ませていると
寝室の扉が開く音がしました。あまりの恐怖と緊張で私はもう寝たフリをするしかありません。
呼吸を整えるのに必死でした。そして部屋に侵入してきた誰かは寝室に入ってきました。
心なしかあちらも足音を忍ばせている感じでした。足音の主は微かに衣擦れの音をさせながら私の方に近づいてきます。
叫び出したい衝動に駆られましたが何とか我慢しました。足音の主は私の枕元まで来ると立ち止まりました。
そしてしゅっとまた衣擦れの音。しゃがんで私の顔を覗きこんでいるようでした。
時間にして30秒くらいだったのでしょうか?足音の主は立ち上がると玄関から外へと出ていきました。
とりあえず危険は去りましたが、そのあと15分に渡り、
私はあまりの恐怖のため動けずにいました。勇気を出して起き上がり、さっきのは夢だったと思いたくて
玄関に行ったら鍵は開いていました。やはり誰かが侵入したのは現実だと知った瞬間、
財布を掴んで近所のファミレスに駆け込みました。彼氏が帰って来る時間帯までファミレスで過ごし、
彼氏にその話をした私はもちろん怒鳴り付けられました。すぐに警察に連絡しなかった事と朝に鍵をかけたのか
確認しなかった事についてです。皆さんも家の戸締まりにはくれぐれもご注意下さい。


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