私が高校三年生の夏に大変したお話です。
もともと私は霊感の強い祖母の影響か、例の気配や姿が見えたりしていました。
その年から合併により新しい学校へ通っていました。その学校は、昔コレラにかかった人達が生き埋めにされたりしたと噂の通称「コレラ山」を削って作っていました。
その日は選択授業の移動教室だったのですがクーラーのない部屋で、あまりの暑さに授業どころではなく怖い話をして涼むことになりました。教科担任も霊感の強い人で自らの体験談を聞かせて怖がらせていた時です。
私は教室の1番後ろの席に一人で座っていましが、毎時間姿は見えないのに後ろを何往復もする足音が聞こえて気になっていました。その日も足音を気にしつつ先生の話に耳を傾けており、1番盛り上がった瞬間…
「ゔぅ…」
と男のうめき声が私の耳元で聞こえ、驚き声のした方をみると廊下を腰から下だけが歩いていくのが見えました。男性もののズボンにサンダルを履いた、昔からある先生のような服装でした。
思わず廊下から目が離せずにいたところ、怖い話をしていたはずの先生が
「Aさん、今何か見た?」
と聞いてきたので、見た男の服装を除いたそれまでのことを話すと
「やっぱりね。いつもAさんの後ろのあたり気になってたんだよ。今見たの、足だけの男でしょ?」
それ以降、その教室で怖い話をすることはなくなりました。
もともと祖母は学校の周辺に行くと苦しそうな声が聞こえるといっていたのもあり、もしかしたら今もコレラ山に彷徨っている霊が怖い話を面白がって話していることに怒って出てきたのかも知れないなと思います。
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