沖縄県うるま市に住んでいる女性(島袋里奈さん、当時20歳)は、2016年4月28日午後8時ごろに家を出てウォーキングに出発しました。しかし、翌日になっても帰宅することがありませんでした。同居人が捜索願を出したのですが消息はわかりませんでした。
女性が所持していたスマートフォンからの位置情報は、翌29日午前2時40分ごろ自宅から1-2キロ離れたうるま市州崎で途絶えていました。記録が途絶えていた付近の防犯カメラには米軍関係者が乗っているYナンバーの車が写っていました。
車に乗っていたのは男性のアメリカ人でした。
5月18日に在沖米軍の男が被疑者として浮上しました。当初は重要参考人として任意聴取し、その供述に基づく捜索により翌19日に遺体を発見することができました。男は死体遺棄容疑で逮捕されました。彼女の遺体の大部分は白骨化していました。
今回の事件は勤務時間外に発生しているため、いわゆる軍人軍属に適用される例外規定の対象にはならずに日本の警察によって逮捕と取り調べを受けました。日本の国内法に基いて裁判が行われました。
男は、後頭部をスラッパー(打撃棒)で殴りつけ草むらに連れ込み、首を絞めたり刃物で刺すなどして抵抗できないようにしたが強姦の目的を遂げられずに遺体を遺棄しました。
2017年12月1日、那覇地方裁判所(柴田寿宏裁判長)は被告に対し、ナイフで首を何度も刺し殺意は明らかであるとして検察側の主張を全面的に認め、求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。
沖縄ではアメリカ軍人による数々の強姦殺人事件が昔から起きています。
今回の事件は日本の方で裁くことができましたが、多くはアメリカの法で裁くことになり遺族は恨みを心に抱えることが多くなっています。同じ人間として恐ろしく悲しい事件です。
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