山地悠紀夫事件とは、16歳の時に山口で母親を殺害した少年が出所後、22歳で次は大阪で姉妹を殺害したという事件です。母親を殺害した事件の動機は、少年が交際したいと考えていた女性に対して母親が無言電話をかけたことがきっかけとされています。
当時は未成年だったこともあり、中等少年院送致とする保護処分の決定が下された。その母親殺害から5年後、大阪のマンションで火災が発生し、住んでいた姉妹が血を流しているのが発見された。
住居からは500円玉貯金がなくなっており、強盗殺人の線で捜査されていたが、事件の容疑者として逮捕されたのは5年前の母親殺害事件の犯人「山地悠紀夫」だった。
山地は殺害された姉妹とは面識がなく、姉妹を殺害した動機に関しては「母親を殺した時の感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」「誰でもいいから殺そうと思った」と供述していた。
山地は死刑判決を受け、2009年に死刑執行された。母親殺害の事件からわずか9年の月日しか経っていなかった。
もし、母親殺害の事件がなければ山地は殺人の快楽を知ることはなく、大阪での事件は起きなかっただろう。しかも、恨みがあるわけでもなく、面識もない姉妹を殺害するという残虐な事件。
いつ、どこで、誰に殺されるかわからないという恐怖心が出てくる。大阪での姉妹殺害事件では、3万人弱の山地の死刑を求める嘆願書が提出されたという。
これは異例の出来事であるが、検察官に「どう思う」と問われた山地はなんと「何も」としか答えなかった。殺人を起こしたことに罪悪感がなかったのだ。
もし、母親殺害の時にもっと厳罰な判断が下されていれば、そう思うと裁判官の責任も重くなるようだ。ここまで殺人に対して罪悪感がない犯人はなかなかいないように思う。
山地のような趣向を持った人が近くにいるかもしれないと考えると、夜も眠れなくなるくらい恐ろしい。
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