1991年3月15日、三重県四日市市に住む加茂前ゆきちゃん(当時8歳)が失踪した。

当日、午後2時頃にゆきちゃんは学校から帰宅した。家では夜勤明けの父親が寝ていたが、熟睡していたためゆきちゃんの帰宅には気づかなかった。
午後2時半頃にパート勤務中の母親が自宅に電話をかけた際は、ゆきちゃんが電話に出たという。

その1時間後である午後3時半頃に姉が帰宅したが、そのとき既に家にゆきちゃんの姿はなかった。いつものように遊びに出かけたのだろうと気に留めなかった家族だったが、夜になってもゆきちゃんは帰ってこなかった。警察に通報し、近隣住民にも協力してもらい捜索を行ったが、ゆきちゃんは見つからず、行方不明となった。

その後も家族はテレビ番組に出演して情報収集を求めるなど、ゆきちゃんの捜索に力を尽くしたが、有力な手がかりは得られなかった。

事件から3年後、加茂前家に送り主不明の一通の手紙が届く。

3枚から成る手紙は、「ミゆキサンにツイテ　ミユキ　カアイソウ　カアイソウ」「おっカアモカアイソウ　お父もカアイソウ」「コンナコとヲシタノハ　トミダノ股割レ トオモイマス」という文から始まる怪文書だ。

手紙には犯人の情報が記されているのではないかと話題になったが、文章を解読することは困難であり、ゆきちゃんの行方と事件の真相は未だ不明のままである。

被害者家族の元に送られてきた怪文書が理解困難ながらも文体・内容共にとても不気味であり、日本の未解決事件の中でも本事件は特に謎深く怖いと感じる。