9人分の遺体とアパートの一室で、おおよそ一か月その犯人は生活していた。それが最もこの座間9遺体事件の怖いと感じるところです。2017年8月から10月にかけて女性8人・男性1人を殺害した神奈川県座間市のアパートで起きた事件で、発覚当初は実際の殺害現場アパートの見取り図や現地中継などが行われました。

犯人は当時27歳の男性で、その手法はツイッターで「死にたい」とつぶやいている女性などにアクセスし、「自殺を手伝ってあげる」と近づくというもの。

単純極まりないのですが、そうやって出会った女性たちを家に呼び込み、乱暴したあとロープで殺害、そして金品を奪い遺体を解体。そして頭部などの処分が難しいという場所はクーラーボックスに保管しておくという几帳面なのか雑なのか常人にはわからない内容であることも恐ろしいです。

最初は「コレクション目的ではないか」と考えられたのですが、室内に遺体などを補完しておいた理由は「捨てる場所がなかったから」という単純な理由であることも、怖いポイントです。

ごくごく普通の動機であって、もはや彼は遺体を特別視しておらず、燃えないゴミのような扱いをしていたのです。しかもそのまま何人も連れ込み、殺していた。

殺される前の女性たちはどのような気持ちだったのかを考えると、恐ろしい限りです。現在、この現場のアパートはすでに別人が住んでいます。クリーニングは済んでおり、家賃がかなり手頃だとか。

しかしそのアパート内の風呂場などで犯人は遺体を切り刻み、解体したのです。この事件、複数の罪状と被害者がいるため、罪状確認などに時間がかかり裁判結果などがいまだ出ていないというのも、恐ろしい話です。