富士銀行行員顧客殺人事件とは、以前テレビ番組で紹介されていた事件で、いまから20年前くらいに、埼玉県の富士銀行の一人の銀行員が、自分の顧客(マッサージ師の老夫婦)から、自分の損失分を回復するために、投資話を持ち掛け、コツコツ貯めた老夫婦の定期預金を、だまして解約させ、最後には顧客夫婦を殺した事件です。

銀行員の立場を悪用し、日頃の顧客と親交を深めた背景を利用し、お金まで奪い、自分の罪が会社にばれそうになると、殺すのは前代未聞の大事件です。殺し方も非常に残忍で、夫人の肩をもんでやるとの口実で、肩をもむふりをし絞殺。

また、ハンデキャップのある盲目の夫も、口封じのため絞殺。事前に預けていた、老夫婦宅にあった返済の意志を裏書きして、渡していた自分の名刺1枚を奪って、老夫婦宅を去ったようです。

現在、この元銀行員は、無期懲役で服役中です。

また、当時の富士銀行の橋本徹会長、山本惠朗頭取ら全代表取締役16名の減俸3ヶ月、支店管掌副頭取の専務への降格ならびに、勤務当時の支店長の降格処分を発表されたました。

ちなみに、公判でこの元銀行員は、殺人を認めましたが、強盗は否認しました。呆れて物も言えません。一審の浦和地方裁判所は、検察の死刑求刑に対し「無抵抗の老夫婦を殺害した残虐非道な犯行だが、富士銀行が遺族に相当高額の金品を支払う調停が成立している」として、無期懲役判決を言い渡しました。

この元銀行員には、今月の恩赦で減刑されないことを祈るばかりです。