隣人とは世代が違う高齢者世帯だったので
特に交流はなかったです。
回覧板を渡に行き、会えば挨拶する程度の仲でした。
うちには犬が一匹いました。
まだ幼い犬なのに犬小屋からほとんど出てきませんでした。
はしゃぐこともなかったです。
そんなおとなしい犬が、
決まって私が庭で洗濯を干したり取り込んだりする時、
うろうろと私の周りを歩くのです。
時々ウーッと威嚇もしていました。
多分、隣の家の2階からいつも私たちの家を見ている
女性を警戒していたのでしょう。
私は、いつものことなので、気にしてはいなかったです。
お気づきの通り、この女性は霊です。
隣人との関係やこの女性の霊の質(守護霊?地縛霊?)も
分かりませんでした。
数年後、犬は死にました。
犬にしてもまだ若かったと思います。
しばらくして、庭に出て隣の2階を見ると、
女性の霊は言ったのです『来ないでっ』泣きながら『来ないでっ』と。
声なのか何なのかわかりませんが。
その瞬間にして、女性の霊は消えてしまいました。
私は、すぐにその意味がわかりました。
悪霊がいたのは私の家だったのです。
私が窓を開けたまま用事をする時に
悪霊が出てこないか見張っていたのです。
犬も同じく、悪霊を閉じ込めておくためにうろうろと私ではなく、
庭へ続く窓を警戒していたのです。
女性の霊は長い間、隣人を守って来たのでしょう。
犬の寿命が短かったのも納得です。
特異体質は昔からなので、日常化してしまい、
気づかないうちに霊や犬を傷つけていたのです。
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