私が幼少のころに実際に体験した怖い話です。
衝撃的な出来事であったため今でも、
鮮明に覚えています。私の地元には、行事があるごとに使用される
レンタルログハウスがありました。そのログハウスの敷地内には立派で
大きい「柳の木」が植えられていました。その柳の木は、子供たちの間では
「お化けの木」と呼ばれており、
そのせいかログハウス周辺では
「お化けが出る」という噂が絶えませんでした。ある日、そのログハウスで保護者と子供たちでお泊り会をする、
というイベントがありました。当時、怖がりだった私はとても嫌で、
不安でした。しかし、とくに何も変わったことが起きることなく
楽しい時間は過ぎていきました。そしていよいよ夜になり、
保護者も子供も寝る時間となりました。しかし、私はなかなか眠ることができませんでした。
誰もが寝静まり、一人眠れず目をあけてふと窓へ目をやると…閉じられた障子の向こうに浮かぶ、
月明かりに照らし出された謎のシルエット。それは風に揺れる柳の木、
その下に長い着物のようなものを纏った髪の長い無数の人間…彼らは手をあわせ、何かを唱えているようにも見えました。
一体なんなのだろう、保護者の誰かが外へでたのか?と思いながらも怖くなり、必死で目をつぶり、
そのまま眠りにつきました。翌日、昨夜のことが気になり母に
「昨夜は保護者たちは外にいたのか?」と尋ねると
全員子供達と部屋の中にいた、との返答。あの柳の下にたたずむ、
無数の人間は一体何だったのでしょう…。


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