トランシーバーおじさんとは、
盛岡市に伝わる都市伝説で「盛岡大通商店街」にて
たまに見かけていたおじさんです。

「大通り」という割にはさほど広くない通りを、
トランシーバー(無線?)を片手に持ち、大声で受話器の向こうにいる相手を
怒鳴りながら自転車で通行していました。

トランシーバーで話している内容はよくわかりませんが、
借金の取り立てでもしているのかと思うくらいの剣幕で怒鳴っています。

髪型がスキンヘッドということもあり、
そちらの筋の方なのだろうかと勝手な印象を抱いておりました。

周辺を歩く人はみな、
トランシーバーおじさんの様子を恐る恐るうかがっています。

横目でチラチラと、様子をうかがっていることがわからないように、
こっそり観察します。

みんな、関わりを持つのは嫌だけど気になってしまうのです。

現在私は盛岡市を離れているため、
トランシーバーおじさんがご健在であるかどうかはわかりません。

おじさんに関する記憶は年々薄れていっており、
もしかしたらおじさんは私の記憶違いだったのではないかと思うことさえあります。

スキンヘッドで怒鳴りちらすおじさんというのは、
金融や極道を題材にした映画・ドラマでしか見たことがなかったからです。
何かの撮影かと思うほど、不自然な言動をしておりました。

ネットで「トランシーバーおじさん」と検索すると
目撃情報がいくつか見つかるので、盛岡市に出没していたことは間違いないようです。

目の当たりにするとちょっとぎょっとしてしまいますが、
根っからの悪い人ではないと思います。

盛岡市内で見かけることがあったら、
そっと見守ってあげてください。