皆さんは人面犬とジェット婆を御存じでしょうか?

平成を迎えた時代の序盤の頃
テレビや漫画などで取り上げられた都市伝説の事です。

まず人面犬って何と、思う方がいると思いますので簡単な説明を。
人面犬とは、人の顔を持つ犬の事です。

その顔は中年男性の顔をし、
人語を喋るなどの知性を持つ妖怪です。

「ほっておいてくれよ」 と言うのが口癖で、
人前に自分の姿を晒し出す事を極端に嫌い
裏道やビルの隙間などをねぐらにしている妖怪です。

対して人に害を与えないと、少し風変わりな妖怪ですが、
そんな妖怪を見たと、当時は話題になり、
ワイドショーに撮り上げられるぐらいに有名になったものですが、
発見されず、また都市伝説の内容があまりにも地味だった為に、
一月で忘れ去られてしまいました。

すぐに消え去ってしまった都市伝説ですが、
人面犬に合わせて噂になっていたもう一つの都市伝説がありました。

それは……ジェット婆という、人面犬と対になる都市伝説の存在です。
ジェット婆とは、高速で走るおばあさんの事を指します。

車で高速道路を走っている時、
猛スピードで走るおばあさんが居たという都市伝説

ただのおばあさんがジェット機のような音速のスピードで走り
その姿を見てしまえば視線を逸らすことが出来なくなってしまい、
事故を起こしてしまうと、なんとも恐ろしい都市伝説ですが、
この二つの都市伝説には繋がりがあるのです。

そう、この人面犬とジェット婆は夫婦なのだという都市伝説です。
それは以下の様になります。

ある所におじいさんとおばあさんがいました。

二人のは子供がおらず、一匹の犬を子供代わりに育てながら、
平凡な日々を過ごして居たおしどり夫婦でした。

ですがある日、犬の散歩中におじいさんとおばあさん
悪質なひき逃げにあってしまいます。

おばあさんは助かりますが、おじいさんと犬は死んでしまいます

おじいさんの身体は跡形もなくに潰されてしまい、
飼い犬の頭は潰され、犬の身体しか残されていませんでした

夫と我が子の様に大切にしていた飼い犬を失ったおばあさんですが、
車の追突事故でおばあさんに超能力が身についてしまい、
おばあさんはその場でおじさんの生首と犬の身体に縫い付け、
蘇生させます
が、犬の身体になったおじいさんは理性を失ってしまい、
その場から逃げ去ってしまいます。

おばあさんは必死になって探しますが、見つけることは出来ず、
ついには自分達の生活を壊したひき逃げを許せなくなったおばあさんは、
超能力で高速移動をしながらひき逃げの車を探すようになったのです。

もし自分を見たら、そいつがひき逃げ犯だと、
おばあさんは自分を見て相手を超能力で固定し、
事故を引き起こしてしまうようになったのです。

自分の姿を見られたくなく、姿を隠しながら生きる人面犬

かつての夫の姿を探し、ひき逃げした相手を探し
無差別に呪い殺していく
おばあさんことジェット婆

一時世を騒がした都市伝説の二つに、知られざる都市伝説があったのです。

この二人が再び出会えたかは不明ですが、
今もなおも彷徨い続けていたのなら、
もしかしたらどこかで出逢ってしまうかも
しれませんね。