この話は本当にあった怖い話です。
私は以前中学校の教師でした。その頃はちょうど生徒会活動を
新たに立ち上げようとしていたときで、
私は特別活動の主任として、
若手の教師と新企画の運営に奮闘していたのです。3年生を送る会の準備で、
毎日帰りは深夜になっていました。若手と数千枚にも及ぶ写真データの中から良いものを選んで、
ムービー化などを手掛けていたのです。もちろん、現在では生徒自身が自ら作品を創り上げていますが、
生徒会立ち上げ当時はその土台もなく、
教師の根回しが大きかったのです。深夜まで仕事が長引く日が続くある日のことでした。
不思議なのです。夜中12時になると、私ともう一人しかいない職員室の
「空気」が変わるのです。なんというか、とても「澄んだ」感じに空気がなるのです。
職員室の壁を通り抜けて、隣の校長室、
理科室まで空気が突き抜けて、ひんやりとする感じです。そして、始まるのです。
色々なことが。ある日、賑やかで、
楽しそうな子どもたちの声が職員室に近づいてきました。はじめは体育館の社会体育の体操の子どもたちが、
活動終了の報告に来たのかと思いました。でも、真夜中の12時です。
あり得ません。一緒に聞いている若手も耳を済ませ、
職員室に来るか息を殺してましたが、
声はだんだん大きくなるも、それきりでした。「おかしいですよね。」
また別の日は、職員室の隣のトイレ前で
かなり大な音がしてました。
きっかり12時すぎたあたりです。ゴトン、ゴトン。
ちょうどそのとき、教室で飼っていた亀が
水槽ごとトイレ前に置かれていたのを知っていたので、
私は亀が水槽につかまって、
立ち上がっては甲羅側に倒れてるのかと思いました。あまりにも亀が騒ぐので行ってみると、
水槽などありませんでした。では、何の音か。
わからないままでした。この若手は霊感があるので、
何かの際には心強いかと思っていたのですが、
深夜の学校帰り、校門を閉めて自分の車に乗り込んだら、
うしろを振り向けなかったそうです。車の後ろのシートに誰か乗っていたようなのでした。
「○○先生、帰るとき車のルームミラーを見ないでくださいね。」
ほんとにその通りに私はしました。


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