今や、電話を使った犯罪で最も有名な
オレオレ詐欺」ですが、
そのオレオレ詐欺について怖い話をします。

ある若い男性(仮にAとする)は、
オレオレ詐欺で騙し取った現金を受け取る
「受け子(受取人)」をやっていた
そうで、
その経験を使って個人的に犯行に及ぼうと思い立つ
仲間を2~3人集め決行移った。

証拠が残らないように、
詐欺電話をかけたのは
田舎のある公衆電話から
だった。

かけた先は、もちろん見知らぬ女性だった。

Aは、女性の息子を装い
オレだけど、やばいことになっちゃって…
400万くらい用意してほしい
んだよね…」と電話をした。

女性は「わかったわ」と電話を切り
しばらくした後、Aのいる待ち合わせ場所に現れ、
現金をAの仲間である「受け子」に手渡しをして、
その場をあとにした。

Aは、その現金を仲間と折半し、帰宅した。
自宅に到着すると、テレビをつけた。

速報のニュースはこうだ
強盗殺人、400万を狙って殺人か?!
というものだった。

Aは「へ~、人を殺さないと400万稼げないのかよ、
オレなんて電話一本だぜ
」とそのニュースをみて鼻で笑った。

でも…待てよ…このニュース…。

さっき行った田舎と同じ場所だ。
金額もオレ達が請求した金額と同じじゃないか。

テレビからは、
女性がどうして強盗に入ったのか理由が流れてきた

「息子から困っていると電話で言われ、
そうするしかなかった」というのだ。

それを聞いたAは途端に怖くなり、
テレビを消して、布団に包まり、
何日かは家からは出ずに過ごしたそうだ。

そして、何日か後、Aの携帯に着信があった

見覚えがない番号だった為、警察か…ついに捕まるのか。
と覚悟を決めて電話を耳に当てると、
か細い声で「お前のせいだ…お前が…お前が…」と聞こえ、
電話が切れた。

その電話に、怖くなって堪らなくなったAは、
警察に出頭したのだった。

Aの出頭後、仲間達も全員逮捕されるも、
みんな口を揃えて
「あの女から電話があった」
というのだった。

自分が提案した「オレオレ詐欺」がきっかけで
女性に、強盗殺人をさせるまでにしまった
ことを
警察官の話により知ったAは、ずっと電話の時と同じ声で
ずっと「ごめんなさい…ごめんなさい…」とつぶやき続けたそうだ。