福井県三国町(現在は坂井市三国町)、
自殺の名所東尋坊から見える位置に「雄島」という小さな島があります。
本土からは100m程度の朱塗りの橋を渡って徒歩で移動することができ、
島の中には神社があり参拝することができるのですが、
そこには昔から地元で有名なある都市伝説があります。
島の石段を登り切った先は道が二手に分かれており、
「←左回り」という看板の指示通り鳥居をくぐって
左回りに島を周るルールがあるのですが、
無視して右回りに進むと災いが起こる…というものです。
東尋坊で身を投げた場合、多くは岩に叩きつけられて亡くなるのですが、
遺体が波にさらわれた場合に潮流の関係で流れ着くのが雄島だと言われています。
そのため、雄島は「出る」と昔から言われており、
地元学生の肝試しスポットの定番となっています。
この噂はテレビでも紹介され、
その翌日からは興味本位で島を訪れる観光客が一気に増えました。
私の兄の友人もその一人で、3人でスクーターで乗り付けて
右回りに2周したところ、翌日にそのうちの1人がスクーターで転倒し
1ヶ月入院の重傷、もう1人は数日後に尿管結石で緊急搬送され、
遺された兄の友人も仕事中に車の事故を起こしました。
本人の過失や偶然もあるのでしょうが、
遊び半分でナメてかかった矢先にそうしたことが重なったため、
イケイケだったそのグループも雄島には立ち寄らなくなったといいます。
現在は橋を改修し当時のおどろおどろしい雰囲気はいくらか薄れましたし、
日中に行くと潮風が心地よく、散策にはもってこいです。
福井にお立ち寄りの際は是非、一度お立ち寄りください。
その際は「左回り」することをお忘れなく。
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