窓辺に白い指が這うのを見つけた彼女は、驚いてカーテンを閉めた。翌夜も指が現れ、ガラスを叩く音が響く。ある晩、窓を開けると、指が消え、冷たい風が吹き込んだ。だが、それ以来、指が部屋の中に出没し、壁に映る。彼女は窓に板を打ち付けたが、夜に指が板を這う音がする。

友人に話すと、「その窓、昔、変なものが見えたって噂があったよ」と言われた。彼女は今、窓に近づかないが、背後に指が伸びる。