京都の安井金比羅宮は縁を司っていて、
良縁を結ぶだけではなく、
出来てしまった悪縁を切る事でも知られています。
全国から良縁を求めて参拝する人が訪れるのですが、
中には強い恨みを持って参拝する人もいて、
憎い相手との縁を切るだけでは許せない、
憎いあいつに苦しみを与えたい、
そんな強い恨みを持つ人たちが
呪いをかける場所としても知られています。
境内にある幅3mの大きな石碑『縁切り縁結び碑』には、
人がしゃがみこんでやっと通れる穴が空いていて、
その穴を往復して石碑に白い形代を貼れば良縁を結べるのですが、
日本中から人が訪れるので石碑には白い形代がびっしりと貼られていて、
他人の願いに上書きしているようで貼り付けるのに気が引けてしまいます。
ミルフィーユのように大勢の願いを何層にも重ねた石碑は、
妖怪のような姿になっていてなんだか愛嬌があるのですが。
願いを込めた形代や絵馬を覗いてみると
・○○と☓☓が早く別れますように
・○○がクビになりますように
・☓☓苦しみ抜いて死ね
・☓☓と現世との縁が切れますように
人間の嫌な所を覗いているようで、ゾクリとしてしまいます。
プラス方向の願い事は目標だけが書かれているのですが、
何故かマイナス方向の願いが込められた絵馬は、
びっしりと書き込まれていてとてもよく目立ちます。
怨念で有名な崇徳天皇が、
安井金比羅宮で欲と縁を切ってから隠岐に流された事から、
『断ちもの』としてご利益があるのですが。
その縁で崇徳天皇が祀られています。
強い恨みを持った人たちが安井金比羅宮で参拝することによって、
その強い恨みを断ちきってくれるのを祈るばかりです。
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