私の子供が小学校1年生の頃の出来事です。
当時、私達は5階建ての団地に住んでおり
我が家は4階でした。家から子供の通う小学校までは一本道なので
玄関から「いってらっしゃい」をした後に
ベランダから子供が校門に着くまで見るのが
毎朝の私の日課でした。子供も私が見ているのを知っているので
何度も振り返り手を振ってくれていました。その日は運動会でしたのでお弁当の用意などで忙しく
ベランダから見るのをつい忘れてしまったのです。運動会が始まり昼食の時間に入り皆でお弁当を食べていると、
子供から「今日はベランダから見てくれなかったね。
何度も振り向いたのに!」と言われその時に初めて気づき
「ごめんねー。忙しくてつい…」と謝りました。すると子供が
「バイバイしてくれたの上のおじちゃんだけだったよ」と…その言葉でその場にいた家族全員が
「はっ?」「えっ?」て軽くパニック状態。。詳しく話しを聞くと「ママがベランダから見てる時、
上のおじちゃんもいつも見てくれて手を振ってくれてるよ」との事…その話しを聞いて私達は背筋が凍りづきました。
うちの上はもうずっと空室で誰も住んでいないのです。その後、何度か私も子供と一緒に下に降りて
上を見てみるけどやっぱり誰もいませんでした。子供が一人の時は必ずいて
相変わらず手を振ってくれていたそうです。ですがそれも学年が上がるにつれ、
見えなくなったみたいです。子供が小さかったから見えていたのか
おじさんが消えたのかはわかりませんが
今でも思い出すとゾクっとする出来事でした。


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