私が小学生の頃、
修学旅行に行った時に体験した怖い話になります。
1泊2日のごくごく普通の修学旅行だったのですが、
泊まった旅館の部屋の窓から墓地が見えていて、
とても気味が悪かったのを覚えています。
その日、修学旅行1日目のスケジュールが終了し、
みんなで宿に戻りました。
慣れない遠出で、とても疲れていたので
早く寝たかったのですが、私の部屋は女子6人で一部屋。
みんな修学旅行で舞い上がっていることもあり、
なかなか寝ようとしませんでした。
そのうち、先生の見回りがあるから、
とりあえず部屋の灯りを消して先生の見回りをやり過ごそう、
ということになりました。
そして電気を消して部屋が真っ暗になった時、
私はあることに気がつきました。
部屋の壁沿いの中央に1本の太い柱があったのですが、
その柱の上に、白いモヤっとした光が浮かんでいました。
部屋の灯りを消す前には何もなかったと思うけど…
何かなーと、その時は不思議に思いました。
先生の見回りも終わり、またみんなでお喋りし始めたとき、
私はみんなに白い光を指差し、「あれ、何かな?」と聞いてみました。
するとみんな、何も見えない、光なんてないと言うのです。
部屋に6人いて、私にしか見えないのです。
段々、不気味になってきました。よくよく見ると、
その光は日本人形のようなシルエットをしているような気もします。
怖くなって、光を見るのをやめました。
でも好奇心からか、やっぱり気になってチラッと見てしまいました。
するとさっきは柱の上にあった光が柱の下に移動しています。
なぜ?と怖くなって布団を被って恐怖と戦いました。
その頃にはもうみんな眠りについてしまい、
私一人眠れないでいました。
見てはいけないと思いつつ、また光の方へ目を向けました。
次は私の隣で寝ている友達の枕元まで移動していました。
私の元まで来るつもりだ…。次に見たらきっと私の枕元にいる…。
直感的にそう思いました。
私はまた布団を頭まで被り、
朝が来るまで寝れず一人で恐怖と戦いました。
気がついたら朝になっていました。
朝日が部屋に差し込み、あの光は姿を消していました。
数年後、私は高校に入学。
修学旅行の恐怖もすっかり記憶が薄れ、
もはやあれは夢だったのではないかと思い始めていたころ。
新しくできた友達の中に、
私と全く同じ体験をしたと言う人がいました。
詳しく聞いたところ、やっぱり私の小学校が泊まった旅館と同じ。
あれはやっぱり夢ではなかったんだと改めて怖くなりました。
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