これは、働いていた会社が倒産して
次の職が見つかるまでぶらぶらしていたときの怖い話です。私はいつも通り、ネットで職探しをしていました。
そしてその日も良い仕事が見つからなかったので、
気分転換にゲームセンターに行ってみることにしました。朝方出発したのですが、行く途中ブックオフによって
立ち読みしていたので、ゲームセンターに着いた時は
夕方くらいでした。何時間も立ち読みしたせいか、
疲れていたのでメダルを100枚ほど買って
競馬のゲームに何枚か賭けながら座って疲れを癒していました。すると、電話が掛かってきたので、
この前の面接の結果だろうかと思いながら
スマホの画面を見てみたのですが、
なぜか電話番号が表示されていませんでした。非通知でもないしこんなこともあるのだろうかと
不思議に思いましたが、あいかわらず電話が鳴っているので
とりあえず出ることにしました。「….」
電話に出てみたのですが、2秒くらい無言が続いたので、
「もしもし、Aです」と自分の名を名乗ってみましたが、
反応がありません。ですが、電波の問題かなにかで自分の声が届かなかったのかと思い
再度「もしもし、Aですが、どちらさまでしょうか?」
と言ってみたのですが相変わらず反応がありません。さすがに不思議に思いどうしようか悩みながら
電話に耳を当てていました。すると、ノイズのような音が聞こえ、
「..(ザザザ)…右の小指…」とだけ聞こえて
反応する間も無く電話が切れてしまいました。なんだろう、いたずら電話かな?と思いましたが
気にせず競馬のゲームを続行しました。しかし、大穴狙いが全部はずれ、メダルはつきました。
そろそろ帰ろうと思いゲームセンターを出ました。そして、信号を渡ろうとしたとき、私はバイクに轢かれました。
命に別状はなく、意識はあったのですが、服に血がついていたので、
道路に横たわりながらどこから出血しているか確認しようと右手を見たら、
なんと小指が根元から無くなっていました。右手の惨状を確認するまで痛みは無かったのですが、
小指を確認してからじわじわ痛くなってきました。その後救急車で運ばれることになったのですが、
救急車の中でゲームセンターにいたときの電話を思い出しました、
あの電話はなんだったんだろう…


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