この話は私が小学校6年生の頃の怖い話です。
私は母子家庭に育ち、母と弟、
妹の4人で暮らしていました。母はスナックで働いており、
その日は仕事に出掛けてから2時間ほどで帰ってきたので
驚くと「おじいちゃんが亡くなったからいまから
おばあちゃんたちのところへ行くよ。」ということでした。当時小学生だった私とまだ幼稚園の弟と妹には、
初めてのお葬式だったので「死んだんだ・・・」
というような感覚しかなくあまり実感もわきませんでした。用意をしてまず叔父の家に向かうことになりました。
叔父の家についてから休むまもなく
また車に乗り込みおばあちゃんの住んでいる田舎へと
帰る事になりました。母の実家は私達が住んでいるところから
車で7〜8時間かかる場所にある小さな町でした。出発が夜だったこともあり、寝ている間におばあちゃんの家につき、
おじいちゃんの遺体がおいてある部屋へ…。ここで初めて大切な人を失ったんだと悲しくなり、
やっと実感が湧きました。この日から大人たちは葬儀の準備のため
電話をかけたりお金の整理などをしていましたが、
叔父さんがとてもピリピリしていて
私達を含め親戚の子供6人で5帖ほどの部屋に閉じ込められてしまい、
それを見かねた母がごはんを食べるために
2階のおばあちゃんたちの寝室に移動させてくれました。部屋は寒く、暖房が入らなくなっており
「おじいちゃんが亡くなってから家電製品が動かなくなってしまった」と
おばあちゃん入ってきました。食事を済ませ閉じ込められていた部屋よりも
大きな部屋に移動できたことで大きなベッドで飛び跳ねたり、
かくれんぼをしたりと遊んでいましたが、
みんな何をするのにも飽きてしまいベッドに座り話をしていた時です。「チャリラン…」なんの音かわからず
みんな一瞬動きが止まり、なんのおとなのか確認しようと部屋中を探しました。それでも原因がわからず、またみんなでベッドでわいわいと騒ぎ始め
枕元にあるピエロの人形を見て一人がこの人形怖いと言い出した時です。「ギィ‥チャリランランラ〜…チャリィ‥ギギィ……」
みんなで一斉に叫び階段を駆け下り
大人たちのいるリビングに駆け込みました。何があったのかと心配され母に「ピエロの人形がうごいた!」と
みんなそれぞれに話しだし、そんな人形あっただろうか
という話になりもう一度、今度は大人たちと一緒に
確認しに行くことになりました。部屋にはいるとピエロの人形は確かにそこにありました。
「おかしいわね、壊れて動かなくなってからは押し入れにしまっていたのよ、
それに電池も抜いてあるから動くなんてありえないのだけど…」と
おばあちゃんに言われてしまい私の母が確認すると
本当に電池は抜かれていました。当時の私達にとってはとても怖い体験だったのですが
思い返すとそんなに怖い内容ではありませんね。そのピエロの人形は母が念のためと言い
お祓いをしてもらいお寺に預けてきたぞうです。


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