この話は兵庫県の農村部でのお話になります。
大学時代に大学の同学年の友達と私と2人で行くあてもなく、
気ままに車を走らせていた時の事です。自分たちが住んでいるのは大阪で
随分遠くまで来てしまい時刻が夜中の2時ごろでした。そろそろ帰ろうかと引き返そうかと思った時、
喉が渇いたので自販機で飲み物を買おうと車を止めたのです。辺りは暗く田んぼがあり、
自販機の明かりが眩しかったのを覚えています。友達は小便がしたいと少し離れたところに行ったので、
友人の分も飲み物を買い、車の方へと引き返そうかと思った時、
田んぼの方を見ると一人の男性?のような人が
こちらに手を挙げて呼んでいるような仕草をしておりました。私はこんな夜中まで農作業をしてるのかなと
少し疑問に思ったのですが、呼ばれているのかわからないけど
無視しようと思い車の方へ道を歩こうとすると、
ちょうど友人が自販機で飲み物を買おうと思ったようで
こちらに向かってきておりました。私は『お前の分を買ったぞ』とお茶を渡すと、
友人はそれを受け取り車の方へ戻ろうとした時、
私はさっきの田んぼの人が気になったので、
そちらの方をチラッと見てみるとそこには3人に増えた男の人(?)が
こちらを見てました。暗かったのもあり人影のようにしか見えなかったのですが、
私は『ああさっき手を振って呼んでたのは自分ではなかったんだな』と思いました。友人と並んで車の方へと歩いている中で、
どうも自分はその3人が気になるので再度田んぼの方へと目を向けると、
そこには誰もいなくなってました。そして真後ろを振り返ると、自分たちが歩いている道の20メートル後方辺りに
その3人は並んでこちらを見るようにして立っていました。少し気味悪く感じたので、再度振り返ると
その人影が物凄いスピードで私たちの方へと向かってきたので、
私は驚いて友人との間を道を開けるようにして離れました。するとその3人の影が私たちの間を
物凄いスピードのまま突き抜けていくように過ぎ去って、
前方にある茂みの中に消えていきました。私は友人に『今のなんだ!?見たか?』と聞くと、
友人は『ん?どうした?』と
まるで何も感じていることも見ることもなかったようでした。私は急に吐き気がするようになり、
少しもどしました。友人は私を心配するように、
何か変なことが起こったのかと警戒するようにして、
俺から離れないようにせかすように車に早歩きで戻りました。2人して車に乗り込みエンジンをかけると、
車を外からバンバンと何度も叩かれてるような音がして、
私たちは早くここから離れなきゃやばいと思い、
一目散にそこから離れました。叩くような音はそこから離れると少しづつ叩いてくる量が減っていき、
だいぶ離れたところからは何も音がしなくなりました。なんだったんだと2人して話していると、
少し街のようなところが見えてきて、
その明りに少し安心したのを覚えています。コンビニについて車から降りて、
叩かれていた車のボディを見ると2人とも唖然としました。車のボディがどう考えてもおかしいほど泥まみれになって汚れていたのです。


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