三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)は、
大正4年の12月に北海道で発生した事件で、
7名が死亡し3名が重傷。
事件を起こしたのは体長約3メートル、
重さ約340キロという巨大なヒグマで、
射殺されるまでのあいだ執拗に集落を襲い殺戮を繰り返した、
日本での獣害として記録的な被害を出した事件です。
このヒグマは冬眠し損ねた「穴持たず」と呼ばれる
凶暴化したクマであると言われています。
この事件が、とても怖く、文献を読むたびに戦慄します。
執拗に同じ集落にある民家を襲い、
人々を残忍に攻撃し、食べ散らかす……
野生の獣だから、では済まない怖さを感じます。
3メートル近いヒグマに襲われる恐怖など想像もつきません。
そして何より恐ろしいのは、
最近もまた、クマによる獣害が増えている、ということです。
当時とは家の作りも変わり、昔よりは多少頑丈かもしれません。
しかし、もしもこのクラスのヒグマが本気で民家を襲ったら、
たとえ現在の家でも侵入は可能ではないかと思うのです。
ガラス窓などはヒグマなら容易に壊してしまうでしょう。
人間と違い、制止も効かず言葉も通じない。
そんな相手に、どうやって立ち向かえばいいというのでしょうか。
山間部などに行った際、この事件が頭をよぎることがあります。
人間は山を切り崩し、野生の生き物が生きられる場所が
どんどん狭くなっています。
彼らが里に下りてくる可能性は今後もどんどん高くなるでしょう。
この事件が繰り返される可能性を誰も否定できない。
そう考えると、とても恐ろしくなります。
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