これは私が実際に小学生の頃に体験したお話です。
小学校の遠足でお化け屋敷に入る機会がありました。私はお化け屋敷がとても苦手だったので、
先生に抱っこしてもらい屋敷内を周りました。様々な部屋に入る度に驚かしてくる
お化け役者の方達。いよいよ出口が近い部屋に入った時です。
私はお化け役者の方に脚を掴まれました。驚いた私は悲鳴を上げ、
振り払おうと必死に脚をバタつかせました。すると、驚いたことに満足したのか
お化け役者の方は私の脚を離してくれました。そのあとは何事もなく
無事に屋敷を抜けることが出来ました。それから月日が過ぎ、私が20歳を超えた頃でした。
とあるテレビ番組でお化け屋敷の特集がしており、
お化け役者の仕事内容についても語られていました。その中で、お化け役者がお客様を驚かす際の
ルールが明かされていました。それは、「お客様に触れてはいけない」でした。
それを見た瞬間は気づきませんでしたが、
しばらく経ってから10年ほど前の
小学校の遠足の日の事を思い出しました。「お客様に触れてはいけない」
というルールがあるはずなのに、
あの日私は脚を掴まれたということを…。あの時は驚きで手の温度などは
全く感じませんでしたし覚えてもいないですが、
きっとあの時私の脚を掴んだ手は冷たく、
お化け役者のものでは無かったのだろうと思うと
今でも恐ろしいですし、あの時、先生に抱っこしてもらわず、
自らの脚で歩いて屋敷内を歩いていたら
どうなっていたのだろうと思うと恐ろしさは更に増してきます。どうか皆様、今後お化け屋敷に入る際に
何者かに触れられたらご注意を…。


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