私の母の友達が
私の前に現れたことがありました。
私がまだ小さい、5歳頃のお話です。
いつも通り布団に入り、寝ようとしたそのとき、
ふと天井をみると女の人の顔がありました。
しかし私は『怖い』などは思わず、
ただただ不思議な感覚にとらわれていました。
当時の私は
『怖いことを体験しても他の人には言わない』
『言ったら嫌なことが起きるかもしれない』
と、本気でそう思っていたのです。
なので、そのことが起きたときは
誰にも何も言わずに心にしまっていました。
何年か経ち、私が小学校高学年になった頃、
それまで忘れていたのにふと思い出し、
母に言ってみました。
『そういえば小さい頃、
寝る前に天井を見たら女の人の顔があって…』
と話し始め、私がその顔の特徴を話し始めたとき、
母の顔色が変わりました。
『短い前髪をおでこの上のあたりでくくり、
ぴょんっとなっていた』
『髪の毛の長さはその丸い顔を覆うようなボブヘア』
ここまで言ったとき、母が
『それ、あたしが19歳の時に交通事故で亡くなったA子だよ!』
と。
最初は私も、たまたま特徴があっていただけだ
と思っていたのですが、その後の母の話を聞くと、
だんだん本当に母の友達かもしれない。
そう思ったのです。
まず一つ目は、父と母の結婚式での出来事。
母がトイレに入り、しばらくすると
『B子〜(母の名前)』
と、A子さんにいつも呼ばれていた
呼び方の声がしたそう。
そのとき母は
『お祝いに来てくれたのかもしれない』と
思ったみたいです。
そして月日が流れ、
次は父が寝室の天袋を開けたときです。
顔の色を真っ青にして
『やばい。見てしまった。』
と言ったみたいで母が話を聞くと、
その友達の特徴をそのままそっくりに言ったのです。
そんなことがあってからの私の話しだったみたいで、
全然驚く事もなく
『次は娘の様子を見に来たのかな』
とすんなりと思えたみたいです。
その話を聞いた私も、
なぜかとても幸せな気持ちになりました。
世の中、何が起こるか、誰がいつ事故を起こすか、
巻き込まれるかわからない。
だからこそ、今関わりのある人物を大切にしていこう。
そう素直に思えるようになり、
母の友達には感謝です。
(最初は本当に恐怖しかなかった笑)
コメントを残す