私の妹が自殺してしまい、
ある日、現場へ花を供えに行きました。現場は8階建ての立体駐車場で、
その屋上から飛び降りました。私と両親、弟の4人で屋上へ行き、
手を合わせて帰ろうとした時のことです。屋上からエレベーターで1階に降りようとすると、
7階、6階、5階…と各階でエレベーターが開きます。もちろん、一般の方も利用するエレベーターなので、
誰かが乗り込む可能性はあります。しかし、どの階でも開いた扉の先には誰もいません。
少し、不気味に思いましたが、
家族の誰も何も言いませんでした。4階、3階、2階…。同じように毎回扉は開き、
そして誰もいません。私はいよいよ怖くなってしまいましたが、
次は1階なので我慢していました。すると、2階を出たエレベーターは3階へ向かいました。
母は慌てて1階のボタンを押しますが、
ボタンは光ったまま、エレベーターは3階へ。しかし、3階では扉は開きませんでした。
そのまま4階、5階、6階…。とうとう8階の屋上まで上りました。そして扉が開きました。
誰も降りようとはせず、再び1階のボタンを見ると、
1階のボタンは光っていません。改めて、1階を押そうとした時、
弟が「あ!」と声を上げました。弟はとっさに扉の「開」ボタンを押し、
屋上の花を供えた場所を指差します。すると、花が置いていた場所からかなり離れた場所にあり、
供えたミルクティーも倒れていました。おそらく風で飛ばされたのだと思います。
私達は一旦、エレベーターを降り、
花とミルクティーを風で飛ばないような位置に置き直し、
手を合わせてエレベーターに乗りました。すると、エレベーターはすんなり1階へ着きました。
自分の家族のことなので恐怖まではありませんが、
不思議な体験でした。


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