当時、私は20代で一人暮らしをしていました。

4階建てのハイツで3階のベランダが西側にある、
ありふれたワンルームでした。

その日私は仕事が休みの日で、
普段は彼女と出かけたりしていましたが、
その日は朝から眠気がひどくて、
彼女に電話を掛け部屋でゆっくりと休む事にしました。

AM10時頃に軽く食事を済ませ、ベットで横になりました。
そのまま深い眠りへと入っていきました。

すると足元から徐々に体がしびれていくのを感じ、
うっすらと目が覚めてきました。

完全に目が覚めた時には
全身がしびれて動けない状態でした。

この様な体験は初めてだったので、
恐らくこれが金縛りなんだなと思っていました。

目も開けようとしても開けれない状態がしばらく続きましたが、
徐々にうっすらと目を開けることが出来るようになってきました。

季節は真夏でしたが、
私は節約のためエアコンは使わずに
いつもベランダの窓を全開でよく寝ていました。

近くに高速道路が走っており
トラック等の走行時にはわりと音が聞こえるはずですが、
全くの無音でした。

ベランダが西側でしたので
西日がものすごく部屋全体をオレンジ色に染めていたので、
時間は夕方くらいだとわかりました。

体は動きませんが、
段々と目ははっきりと開けることができるようになり
ふと違和感を感じました。

私は頭を西側、つまりベランダ側に向けて寝ていましたが、
そのベランダに大きな者がいるのを
目の端っこでギリギリとらえる事が出来ました。

そんなに大きな者がいたら西日がすごい時間帯だったので、
部屋になかに影ができるはずが影なんてありません。

しかしそこに立っているのがわかります。

私はどうしても見たくなり
何とかして金縛りを解こうともがいていると
手の小指から徐々に動かしていける事ができました。

そして全身を動かせると確信し息を整え
不意を突くようにおもいっきりベランダの方へ体と顔を向けました。

そのとたんなんと、全身が真っ黒(まるで影で顔も真っ黒です)で
2mほどの存在がベランダのとって部分に立ってこっちを見ていました。

その瞬間両手を広げコウモリの様に羽を出し
一瞬で数百メートル先まで飛んで行きました。

おそらくその間3秒ほどでしたが、
私の脳裏に黒いコウモリ男ははっきりと焼き付いています。

すく彼女に電話を掛け今の話をしましたので、
夢ではないです。