それはちょうど私が
高校3年生の入試の時期でした。
学校から帰って部屋にこもって
午前2時ごろまで勉強をする、
そんな日々が続いていました。
その日も遅くまで勉強をしており、
そろそろ寝ないと学業に支障をきたすと感じた私は
午前1時過ぎを時計で確認し
最後にノートをまとめようとしていました。
その時なぜか誰かの視線を感じました。
怖くなった私は目線だけを右に恐る恐るずらしてみると、
そこにうっすらとこちらを見ている
女性の顔があることを確認しました。
怖すぎて声をあげることもできませんでした。
しばらく目をつぶり、じっとしていました。
どれくらいの間じっとしていたのかはわかりません。
ただ自分の中ではかなり長い時間のように感じました。
そして少し目を開けて
目線をもう一度右にずらすと
そこに女性はいませんでした。
ホッとしてそこから布団にくるまって眠りにつきました。
その日の出来事があってから
遅くまで勉強するのがとても怖くなりましたが、
きっと疲れていたのだろうと自分の中で無理やり整理し、
遅くまで勉強する生活を送り続けました。
ある時、私は学園祭の打ち上げで
友達の家に泊まりに行くことになりました。
次の日に自宅に帰ると、妹からあるひと言。
お姉ちゃんの部屋に女の人がいたよ。
部屋のドアが少し空いていたから見えたのだけど、
お姉ちゃんの枕元にずっと立ってたの。と。
自分だけが見えたのではないことが
そこではっきりとわかりました。
私の部屋に誰かがいることを。
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