横浜に住むいとこから聞いた怖い話です。
大学時代に、友達4人とワンボックスカーで
温泉にいった帰り道のことだったそうです。
2泊3日の温泉旅行を終え、帰路につきましたが、
山の中の温泉だったので、勿論、帰りは山道。
勾配や急カーブが多くスピードは出せませんでしたが、
楽しかった思い出を話ながら、のんびりと帰っていたそうです。
山の中腹暗いまで来たとき、
後ろから、車のヘッドライトが近づいてくるのが確認できました。
地元の人なのかスピードをだしていて、
道になれていないいとこは、あおられるのも嫌なので、
よける場所があればよけて先に行ってもらおうと考えていたそうです。
カーブが多いので、後方車のヘッドライトは時々しか見えませんが、
確実に近づいてきており、スピードは更に増しているようだったそうです。
それから少し走ると、道幅の広いところに出たので、
車を止め後方車を先に行かせることにしました。
車を道横に止めてほどなく、後方車がやってきました。
赤のスポーツカータイプの車でした。
何気なくその車が通りすぎるのをみながら、
ふと車の屋根をみると、
白い布がひらひらと動いているのが見えました。
えっと思い、もう一度見直すと、
白いものは女性のワンピースの裾でした。
その女性は、長い黒髪と白いワンピースの裾をはためかせながら、
椅子に座っているかのように車の屋根に座っているのです。
そして、その車がいとこの車の横を通りすぎてすぐ、
屋根の上の女性は、振り向いて笑いました。
にやっと。
車は、すぐに見えなくなってしまいましたが、
すぐには発進することが出来ませんでした。
ふと我に返り、友人たちの顔を見ると、
みな青ざめた顔をしていました。
誰一人、自分達がみた事について話をする者はいませんでした。
その後、少し先のカーブで、先ほどの赤い車は事故を起こしていました。
もう、屋根に白服の女性はいませんでした。
事故処理をしている警察官が、
スピードの出しすぎだね等と話ていたそうですが、
いとこを含めた4人だけは、絶対に違うと思ったそうです。
それ以後、その道は一度も通っていないそうです。
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