私が19歳のとき、実家を出て1Kのアパートで一人暮らしをしていた話です。初めての一人暮らしということでウキウキしていたのですが、奇妙な出来事は初日から起こりました。

夜になり寝ようと布団になると遠くの方から「ゴーンカタカタ、ゴーンカタカタ」という音が聞こえてきました。500メートルほど先に工場があったので気にもとめずに寝たのですが、その音は私がアパートを退去するときまで続きました。

その頃、仕事は多忙でアパートには寝に帰るだけという状況でした。

久しぶりの休みの日、親友がアパートに泊まりに来てくれました。数ヶ月ぶりの再会ということもあり、寝たのは深夜2時頃でした。眠りについて少し経ったくらいでしょうか、目を覚まし体を起こそうとしても動きませんでした。

「これが金縛り?最近疲れていたせいかな」と気にせずにいつの間にか眠りにつきました。

朝になり私は親友より先に目が覚め布団の中でゴロゴロしていると親友が起き、「寝てるときに金縛りにあったんだけど!」と怯えた顔で言ってきました。
「まじ?実は私も金縛りにあったんだよね」というと「2人で金縛りにあうなんておかしくない?このアパートに何かいるんじゃないの」と言ってきたので、私は笑って「そんなはずないって」と言いました。

ですが、この日から私は連日金縛りにあいました。

金縛りにあっているときに「ゴーンカタカタ」という音が耳元で聞こえるようになり、さすがにおかしいと思い霊感の強い叔母に相談するとアパートまで来てくれました。

「あのね、ここは昔処刑場か何かだったかもしれない。断定は出来ないけれど悲しくて残酷なことをしていたのは確かで、私はアパートに近付くにつれて気持ち悪くなったよ」と言われ私はゾッとしました。

私はすぐにアパートを解約し実家に帰ってからは金縛りにあうことはなくなりました。