私は当時小学生3年生でした、8月のお盆休みを利用して母方の実家に帰省しました。私からすればおばあちゃんの家に行ったという事です。ちなみにおじいちゃんは私が2歳の時に病気で亡くなり、おばあちゃんの家にはおばあちゃんと母の弟の二人暮らしでした。

私達家族がおばあちゃんの家に到着すると、おばあちゃんは満面の笑顔で出迎えてくれました。

私達は到着してすぐにおじいちゃんの仏壇にお線香をあげて心の中でお邪魔します、お世話になりますと伝えて、おばあちゃんの家でくつろぎながら色々な会話をしました。

夕方になり大人達(父・母・弟・おばあちゃん)は、早めに夕食の唐揚げやらお刺身やらをテーブルに並べお酒を飲み始めました。そして2時間位経ち夜の19時を回った時に、家のインターホンが鳴りました。

母の弟がハイ!?と玄関先に出ると、母のお姉さん夫婦が遊びに来ました。そして人数も増えて大人達は、おばあちゃんを囲み楽しく会話をしながら宴会みたいな感じでお酒を飲んでいました。

私は子供ながらに大人達の楽しげな雰囲気を見ていて、自然と私も楽しい気分になった事を今でも覚えています。そして更に2時間位経った時です。時間は夜の21時になっていました。

家のインターホンがピンポーン!と鳴りました。私達はあれ?こんな時間に次は誰だ?等とふざけながら言い母の弟が玄関先にハイ!?と言い出ました。

すると弟がリビングに戻って来てこう言いました、

あれ~?誰も居ないよ‥と大人達は冗談でおじいちゃんが来たんじゃないか?と笑いながら言っていました、そして宴会はそのまま続きました。そして更に1時間近く経った時に母の弟が小便をする為に家の目の前の田んぼに行きました。

ちなみに母の弟は昔から小便をする時は目の前の田んぼにしているという事でした。何故そうなったかというと、おじいちゃんが生前小便をする時には、目の前の田んぼでしていたから自然と身に付いてしまったそうです。

そんな弟がバタバタバタバタとリビングに走って戻って来ました。大人達はどうしたの?そんな怖い顔してと弟に声をかけました。すると弟が青白い顔をしてこう言いました。

オレが立ち小便してたら後ろからスッとオレの横に変なおじさんが立ってオレの事をジーっと見てるんだよ‥

良く見たら親父だったんだよ!!
と言いました‥。

大人達は何言ってんだよ!飲み過ぎなんだよ、まぁ!お盆だから遊びに来たんじゃないか?とまたもや冗談を言っていました。しかし‥この時私は全身に鳥肌が立ち何故か体が硬直し動けなくなっていました。

私はこの時母の弟が外からリビングに戻って立ちながら必死に説明している弟の背後に居る人物が見えていました‥その人物はおじいちゃん等ではありませんでした‥私は会った事も見た事も無い中年男性でした‥

その顔は眉間にシワを寄せどこか怒っているかのような顔つきでした‥私は子供でしたがすぐにこの人はこの世の人では無いと分かりました。理由は足が無かった事と私以外の大人達には見えていなかったからです。

その霊は数分間弟の背後に居た後にスッと仏壇のほうへと進みフッと消えてしまいました‥。私はその直後硬直した体が動くようになり何故か分かりませんが泣いてしまいました。

大人達はどうした?と声をかけてきて私は事情を全て話ました。しかし結局その男性の霊に心当たりがある大人達はいませんでした。現在でもあの中年男性の霊は何の為に出て来たのか‥何を伝えたかったのか‥分かりません‥、

ちなみに私達家族にもおばあちゃんと母の弟にも災難は起きていません。以上で私が母方の実家に帰省した時に体験した怖い話でした。